坂元裕二と小山田壮平

以前、ヒコさんという方が運営している『青春ゾンビ』というブログのカルテット最終話の記事のコメント欄にこのようなことを書いているのがいました。

 

hiko1985.hatenablog.com

 

記事内にサニーデイ・サービス小沢健二という歌手が出てきますが、続くのはandymori(現AL)の小山田壮平じゃないかと思いました。andymoriのラストアルバムは『トワイライトシティー』から始まり中盤に『スパイラル』という曲があります。
トワイライト≒グレー、スパイラル≒ドーナツとも取れ~中略~最後の曲は『夢見るバンドワゴン』まさにカルテットの最後です。この曲も「後戻りできない恥や悲しい出来事」と不可逆とこれからというカルテット感があります。
ただのリコメンドとなってしまいました。すみません。

 

このtama*1というのがまぎれもない自分なのですが、この時は『カルテット』とandymoriのラストアルバム『宇宙の果てはこの目の前に』の共通点を見つけて興奮しており、若干気持ちの悪いコメントとなっております。 

 

ここでの共通点というのはまず、最終話の最後、松たか子満島ひかり高橋一生松田龍平の4人がワゴンに乗って次の場所に向かう、というシーンがあり、≒『夢見るバンドワゴン』だと思いました。

 

youtu.be

 

アルコ&ピースのANNのエンディング曲としても知られるこの曲の歌詞です。

 歌詞全体が『カルテット』との共通点のあると思うのですが、抜き出すとすると

 

後戻りできない恥や悲しい出来事

突然の嵐に我を見失いながら

 

輝く渚 舞い上がる空の向こうに

いつも憧れを胸に抱いて (夢見るバンドワゴン)

 

『オトナの掟』をワゴンの中で唄いながらたどり4人が、楽器と希望を抱えながら砂浜を歩く場面が今も目に浮かびます。

 

andymoriのラストアルバム『宇宙の果てはこの目の前に』の中の曲には「不可逆」に似たテーマ、「明日(次)に進む」というテーマの曲がいくつかあります。

 

僕たちはそれでも明日を夢見て眠るしかないんです 

次の場所まで飛んで行こうよ (スパイラル)

 

立ち止まり後ろを振り向けば誰もが 帰りたい気がするものだ

「そんなの はやいこと諦めた方がいいぜ」

といつも カウボーイが笑う (カウボーイの歌)

 

トワイライト 別に悲しくない消えていくわけじゃない 流動するだけだ (トワイライトシティー)

 

このテーマは、決まっている解散を見越し次に進むというアルバムとしてのテーマがあったからのかもしれません。

 

andymori解散後の小山田壮平は、ALというバンドを組みます。

ALのセカンドアルバム『NOW PLAYING』(anone初回の1月10日から1週間後の1月17日新発売!)から8曲目『輝く飛行船』でまた共鳴をみせます。坂元裕二脚本『anone』2話との共鳴です。

 

『anone』2話から

その人が、冗談で、冗談でなんだけど・・・「親から愛された記憶がない子って人を愛することができないんだろうね」って ハリカ(広瀬すず)

 

関係ないと思いますよ。愛された記憶なんかなくても、愛することはできると思いますよ。 亜乃音(田中裕子)

 

亜乃音(田中裕子)にとって、夫の前妻が産んだ子供であり、なお、出ていったその娘は息子を産み、ガソリンスタンドに勤めながら育てている。

愛情をこめて育てた娘が(産んではいない)母に愛された記憶があるのか、それは娘にしかわからない。

「関係ないと思いますよ」がハリカを励ますために言ったことだと単純に推測できるが、田中裕子さんがこの坂元裕二作のセリフ言うと「親が(自分が)愛したという記憶がなくたって、娘は人を愛して子供を育てますよ」という意味にも聞こえてくるのが不思議です。

 

その「愛された記憶」に関する会話から一晩。猫の食べ物を買いに行ったハリカは飛行船を写真におさめます。

Tver】からのキャプチャです。

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AL『NOW PLAYING』M8『輝く飛行船』から

あの空に輝く飛行船を見たんだ

懐かしい父母の笑顔 許されていたころの記憶 あれから

 

輝く飛行船を見たんだ 穏やかな愛があふれて

懐かしい父母の笑顔 抱きしめてくれた人たち それから

 

小山田壮平ソロ曲からALの曲になった『輝く飛行船』

小さいころに輝く飛行船を見た記憶、それを夢で見て流れたものを元に作られた曲。

この曲は数少ないソロでのライブでしか披露されてきていないと思うので、そのライブに着て聴いたという可能性はかなり低いと思います。

 

ハリカが撮るのが飛行船ではなかったらそうは思わなかったと思うのですが、撮る対象物として空を見上げる、飛んでいるものをカメラでおさめる。それが飛行船だったこと。

それにただただ、この共鳴に胸が高鳴るのです。

 

hand-maid.hatenablog.com

 

*1:たまさんではなく